カラダの中から美しく健康に!
「発酵」のチカラ

健康のために、最近では腸活をしている方が増えています。腸内環境が整うと、健康になるだけでなく美肌にもつながる等、うれしいメリットがたくさん。

そんな腸活におすすめなのが「発酵食」。今回は、人気料理家であり発酵マイスターの榎本美沙さんに「発酵食」について教えていただきました。

\教えてくれるのは/
料理家 発酵マイスター 榎本 美沙さん
発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供などを行う
YouTube チャンネル「榎本美沙の季節料理」Instagram(@misa_enomoto)も人気。
最新刊『からだが喜ぶ 発酵あんことおやつ』(主婦と生活社刊)が好評発売中。

\教えてくれるのは/
料理家 発酵マイスター
榎本 美沙さん

発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供などを行う
YouTube チャンネル「榎本美沙の季節料理」Instagram(@misa_enomoto)も人気。
最新刊『からだが喜ぶ 発酵あんことおやつ』(主婦と生活社刊)が好評発売中。

おいしさの秘密「うま味」

日本の食文化に欠かせない「発酵」。味噌や醤油、みりん、納豆など料理のおいしさを引き出す調味料や、毎日の食卓の一品として身近に親しまれてきました。

発酵食品が、風味がよくおいしいのは、発酵の過程で「うま味」や「甘み」が生まれるからです。味覚の基本五味の一つである「うま味」は、食材を発酵させる過程で生まれるグルタミン酸などが正体です。

例えば、味噌。原料の大豆は、たんぱく質が豊富なもののこれだけではうま味は出ないのですが、原料の大豆に豊富に含まれるたんぱく質が、麹菌由来の酵素で分解されてグルタミン酸などのアミノ酸が生まれ、うま味が出ます。また、でんぷんが糖に分解され、甘みが出ます。

カラダにうれしい「発酵」

さらに分解されてできた糖や菌体の食物繊維は、腸にもともといる善玉菌の餌になります。このおかげで、腸を良好な状態に保つことができ、免疫力向上が期待できます。

\身近な発酵食品/

  • 調味料

  • 味噌、醤油、酢、みりん
  • 日本酒、ワイン、ビール
  • 野菜・豆

  • キムチ、ぬか漬け、納豆
  • 肉・魚

  • 生ハム、サラミ、鰹節
  • 乳製品

  • ヨーグルト、チーズ

おすすめの発酵食品の組合せ

手軽に摂れるものでおすすめの組合せは、「甘酒×黒酢」と「味噌×酒粕」。

「甘酒×黒酢」は、飲み物やドレッシングにおすすめです。例えばドレッシングを手作りする時に、砂糖を使わず甘みを出すために甘酒を使い、さらに黒酢を加えることで味が引き締まります。

「味噌×酒粕」は、お味噌汁に酒粕を入れて粕汁に。酒粕の独特な風味が良く、とろっとした食感になり体もぽかぽか。秋冬におすすめです。

「味噌×酒粕」に、さらに「みりん」を混ぜて作る粕床もおすすめ。魚や肉を漬け込むと、自然な甘みで風味も増し、食感もやわらかくなります。

元気に一日をスタート!
甘酒&黒酢ドリンク

元気に一日をスタートできるおすすめは、「甘酒&黒酢」で作るドリンクです。初めは、それぞれ別に飲んでいたのですが、一緒に混ぜて飲むことで甘酒がスッキリ飲めるように。

甘酒は、ビタミンB群の種類が豊富なので代謝を促してくれます。黒酢もビタミンB群をはじめ、有機酸やミネラルが含まれており、血流改善や疲労回復が期待できます。

甘酒×黒酢ドリンク
グラスに「黒酢1:甘酒5」の割合で入れ、混ぜる。
(お好みで甘酒を少し多めに入れてください)

\甘酒がスッキリ飲める♪/

日々の食事に発酵食品を

ファストフードや加工食品が手軽に食べられる時代。忙しい時には助かりますが、食べ過ぎると腸内フローラが乱れがちに。結果、肌荒れや体の不調を引き起こしてしまうこともあります。

私自身、発酵食品をたくさん摂るようになって、食事が美味しくなるだけでなく、お通じや肌の調子も良くなり体調を崩すことなく過ごすことができています。ぜひ皆さんも、今晩の食事に、明日の朝ごはんに、発酵食品を取り入れて、おいしく腸活してみてくださいね。

あったか美味しい♪
榎本さんの人気!腸活レシピ

根発酵鍋(大根の甘酒みそ鍋)

たっぷりの大根は皮ごと使って食感を楽しく。味噌と甘酒のダブル発酵で、カラダぽかぽかに。腸活にも温活にもおすすめです。

【作り方は動画でもご覧ください】

【材料】(2〜3人分)

豚バラ薄切り肉
250g
大根
1/2本(600g)
ごま油
小さじ1
Ⓐだし汁
2カップ
Ⓐ甘酒(ストレートタイプ)
80mL
Ⓐ味噌
大さじ3
Ⓐ生姜(皮ごとすりおろし)
1片分
青ねぎ(斜め薄切り)
適量

【作り方】

①大根、大根の皮は細切り、豚肉は5cm幅に切る。

②鍋(炒め調理可能なもの)にごま油を中火で熱し、大根の皮を炒める。しんなりしたら大根、豚肉を加えさっと炒める。

③Ⓐを加えて、煮立ったら弱火にして5分煮る。青ねぎをのせる

塩麹サムゲタン

手羽元で簡単、体にうれしいサムゲタン。塩麹と香味野菜の風味でうまみたっぷり。皮ごとすりおろした蓮根がとろ〜りおいしい

【作り方は動画でもご覧ください】

【材料】(2〜3人分)

鶏手羽元
5〜6本(300g)
塩麹
大さじ1と1/2
蓮根
100g
長ねぎ
1本
にんにく
1片
生姜
1片
Ⓐ松の実(あれば)
大さじ1
Ⓐクコの実(あれば)
大さじ1
Ⓐもち米(なければ米)
大さじ3
750ml
こしょう
適量

【作り方】

①鶏手羽元は水洗いし、水気をふきとり、骨にそって切り込みを入れる。ジッパー付き保存袋に入れて塩麹を加えてもみ込んで冷蔵庫に一晩おく。(時間がなければ1時間以上)

②長ねぎは青い部分も含めて5cmの長さに、生姜は皮ごと薄切り、にんにくは横半分に切る。

③鍋に、①、②、Ⓐ、水750mlを入れ、蓋を少しずらしてのせ、中火にかける。煮たったらアクをとりのぞき、ふたたび蓋を少しずらして弱火で30分煮込む。

④蓮根を皮ごとすりおろして加え、さらに5〜6分煮る。こしょう、塩(適量/分量外)で味をととのえる。

★ポイント
水の蒸発量が変わるので、味見をして塩の量は調整してください。

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